平成25年度「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」採択 地域志向「教育改革」による人材育成イノベーションの実践

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お知らせ(平成26年度)

教員と学生のコミュニケーションを図ろう!
コミュニケーション研修会 

2015.02.18

与えられたテーマでディスカッションをする教員と学生

 教員と学生のコミュニケーションを図る「コミュニケーション研修会」を2月18日(水)12号館アントレプレナーズラボで開催した。これは学生と教員の信頼関係構築スキルの向上を目的としたもので、地(知)の拠点整備事業の一環として地域志向教育研究プロジェクトの担当教員をメーンターゲットとしたFD研修会である。当日は、プロジェクトやゼミの学生リーダーにも協力してもらい、学生の成長を支援するために必要な学生との信頼関係構築を実践するワークショップを行った。

 研修会はアチーブメント(株)橋本拓也氏を講師に迎え、「コミュニケーション&チームビルディング技術」についての講演からスタートした。アチーブメントは経営コンサルティング会社として、有名な企業のコンサルティングや人材教育指導を行っており、昨年度に引き続き2回目である。橋本氏からは「人は目標設定を最初にやりがちだが、本来その元となる“目的=願望・ビジョン”を明確化する必要がある。そしてチームでは一人ひとりの目指すべきベクトルを調整し、目指すべきゴールを共有する必要がある。またコミュニケーションが上手くいかないと、ついつい誰かのせいにしたり、原因を他に求めたりすることがあるが、外的な刺激によって相手をコントロールしようとすると関係性は悪くなる。相手にも願望があるのだから、相手を理解し、お互いに気持ちよく行動できるような言葉かけが必要である」とプロジェクトという組織を対象としたチームビルディングのための要素について話をした。


チームビルディングについて語るアチーブメントの橋本氏

 更に「過去を変えられないように相手は変えることはできない。変えられるのは自分と未来であり、チームの一人ひとりの考え方と行動が変わることでチームも大きく変わります」とチーム運営におけるリーダーの積極的な牽引力の必要性を述べた。 また、かつてアル・ゴア副大統領のスピーチライターを務め、現在はビジネス業界のカリスマとして名を馳せるダニエル・ピンク氏が提唱した「モチベーション3.0」を用いて、60代以降は「生きるため」に、40~50代は「アメとムチ=信賞必罰」、そして20代~30代は「自分の内面から湧き出る“ワクワク感”」がないとモチベーションが上がりにくい傾向があることを説明すると、教員と学生の年齢差からくるギャップを理解したのか、会場からどよめきと驚きの声が沸きあがった。

 後半はお互いに良質なコミュニケーションを構築するためのワークショップを行った。教員と学生がペアを組み、お互いに手元が見えない状況で、指定された時間内で複雑な4種類の色と形をしたパズルを会話のみで同じ形を完成させるものであったが、この手法でいかにお互いに相手を思いやる言葉かけができるか確認させるものだった。「一方的に自分の状況だけを伝えてないか?」「相手がどんな状況であるかを確認しているか?」「相手の視点になって話しかけているか?」実際成功したペアは少なく、普段のコミュニケーションの中で“相手を思いやる気持ち”が不足していることを教員も学生も改めて理解できた体験だった。

 参加した教員からは「プロジェクト活動をよりよくするための改善点を学生とともに話し合うことができてよかった」「学生と同じ目線が必要であること体験できるワークだった」と有意義な体験ができた声を聞くことができた。また「研究室単位の実施のほうがよい」「今後、どこまで役立てられるか?」「この手法を実行できない組織の中では空論である」といった意見も聞かれた。 更に参加した学生たちからも「教員とコミュニケーションがとれるいい機会だった」「常に意見を述べずにいることは悪い影響を及ぼすことを知った」「目的意識を持つことが大事」といった感想が聞かれ、学生にとってもよい影響を与えることができたようだ。 来年度の地域志向教育研究プロジェクトは28プロジェクトとなる。教員のリーダーシップのもと、学生が目的をもって地域の課題に取り組み、教員との良質なコミュニケーションによって学生の成長を促せるよう今後も支援をしていきたい。

 

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