平成25年度「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」採択 地域志向「教育改革」による人材育成イノベーションの実践

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お知らせ(平成26年度)

金沢の夜の賑わい創出を目指して中心市街地にあかりを彩る
「金澤月見光路2014」を開催

2014.10.12

 金沢の中心市街地をあかりのオブジェで彩る「金澤月見光路2014」が10月10日(金)~12日(日)まで開催された。環境・建築学部の学生が中心となり活動する本事業は、産官学および地域連携の活動として、今年で11年目を迎える。地域の活性化とともに学生の研究成果を発表する場を創出することを目的として、例年広坂界隈で開催している。

 今年の会場は、香林坊アトリオ1階アトリオ広場、石川県政記念しいのき迎賓館正面広場、金沢21世紀美術館柿木畠側広場、石浦神社の4ヶ所であった。環境・建築学部の川﨑寧史教授・宮下智裕教授(建築デザイン学科)、西村督教授(建築学科)の各研究室の学生達が制作したオブジェが、各会場に散りばめられた。また、環境・建築学部の土田義郎教授(建築学科)、情報フロンティア学部の出原立子准教授(メディア情報学科)の学生が共同で行った月見光路内の「五彩遊歩」では、光る風鈴を持ってチェックポイントを巡るコンテンツを展開しており、各会場の回遊性が増す工夫も凝らされていた。

 メイン会場であるアトリオ広場では、本番の2日前から学生達によりオブジェの設営が開始された。平板を組み合わせて作る手法は以前から行われていたが、飲食ブースとして機能させるメインブースはこれまでにない規模の造形物で、学生達は何度も予想しなかったトラブルに直面した。しかしその度に意見を出し合い皆で考え解決していくことで、目を見張るような立派なメインブースが完成した。金沢中心市街地の支点ともいえるアトリオ広場の雰囲気にマッチした、都市的なイメージのオブジェであった。しいのき迎賓館、21世紀美術館、石浦神社でも、それぞれの会場の雰囲気に合ったたくさんのオブジェが用意され、9日(木)夜には試験点灯を終え、無事に本番を迎えることができた。

 催しが行われた3日間は天候にも恵まれ、飲食ブースや音楽のコンテンツも展開されるなか、4つの会場は日中から夜にかけて大きな賑わいを見せた。しいのき迎賓館で展開されたのはテント型構造体や星形のあかり、また周囲の芝生には2,000本もの造花が散りばめられた。21世紀美術館では木製の巨大なオブジェが幾つも展開された。これら2つの会場では、子ども達がオブジェで楽しそうに遊ぶ姿が目立った。石浦神社ではたくさんの出店が展開される、昭和をイメージした「金澤宮遊」が開催されていた。そこでのオブジェはアトリオ広場と同様の平板を使用したものであったが、木目調の設えは会場のイメージである昭和にぴったりであった。

 夜は各会場で、のんびり歩く来場者の手に持たれた光る風鈴が、幻想的にゆらめいている光景が見られた。昼も夜も、子どもも大人も、会場を訪れる人たちは皆笑顔でオブジェに見入っていた。賑わいを見せる金沢の中心市街地。訪れた人たちの心に残る、素敵な空間になったのではないだろうか。

 学生達が努力して練り上げたこの月見光路。たくさんの方々の協力のもと、金沢中心部のさらなる賑わい創出に寄与し、撤収が終わるまで事故もトラブルもなく、無事に幕を閉じた。月見光路は終わったが、学生達は一息つく様子もなく、次の催しに向けて新たなオブジェの設計・作成に励んでいる。彼らのバイタリティには本当に驚かされるばかりだ。

 月見光路は、文部科学省の地(知)の拠点整備事業(COC事業)の取り組みとして本学が行っている17プロジェクトの1つである、「空間デザイン研究」の枠組みの中に位置づけられている。多数の産学官の連携を通して行うこの月見光路は、地域への貢献の度合いが非常に大きなものであるとともに、そこに関与する多くの学生達にとっても、非常に深い学びの場を提供しているプロジェクトであると感じる。


21世紀美術館

アトリオ広場のメインブース

しいのき迎賓館

五彩遊歩

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