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CDIO国際会議を日本初開催

「第14回CDIO国際会議」(The 14th International CDIO Conference in KANAZAWA)が平成30年6月28日から7月2日の日程で開催された。日本初開催となる本会議は、32か国から約350名が集まり、多くの成果を得て終幕した。

「工学教育の革新」をテーマとした今回は、6月28日の金沢城公園内五十間長屋でのウェルカムパーティーに始まり、扇が丘キャンパスにおけるConference Day、白山麓キャンパスでのMeeting Dayまで5日間に及んだ。
http://www.kanazawa-it.ac.jp/cdio2018/home.html
ポスターセッションやパラレルセッションの部を通しては、本学の教育や取組、教育研究環境・システムを、工学教育の最先端であるCDIOの年次会議にて広く情報発信した。
また、アジアやヨーロッパからの39人(10か国)の学生が混合チームとなり英語を主体にCDIOプロセスを実施する「CDIO Academy」では、「ドローンが拓く未来~ドローンとの共存は可能か~」をテーマにチーム活動を行った。今回のCDIO Academyでは、本学学生数名がコーディネーターとして運営に携った。学生らは前回のCDIO会議に参加して実感した問題点を試行錯誤しながら改善し、当日に臨んだ。その結果、参加者の満足度は軒並み高く、日程最終日の発表の際は、多くの国際会議参加者が見学に訪れ、多くの方々から学生の取組を評価していただき、学生にとって大きな成果となった。

今後も、本事業の推進にあたっては、CDIOのフレームワークに照らし合わせて正課と正課外を接続し、学生の能動的な学修を可能とする環境の整備、ならびに質の高い教育の提供を目指していく。

参加者

CDIO国際会議(6/29~7/1)
@扇が丘キャンパス
Meeting Day(7/2)
@白山麓キャンパス
CDIO Academy
(6/28~7/1)
参加者 301名(Academy含む) 133名 39名
参加国 30ヵ国 - 10ヵ国
機関数 高等教育機関 109校 14校
企業 22社 -

パラレルセッション

ワークショップ

CDIO Academy

ポスターセッション

※「CDIO」は、Conceive(考え出す)、Design(設計する)、Implement(実行する)、Operate(操作・運用する)の略称で、世界ではマサチューセッツ工科大学やスタンフォード大学など、39か国・150以上の高等教育機関が加盟し、工学教育の事実上の世界標準となっています。
CDIOのプロセスを通じて、
1)数学・科学等の基礎的な知識と、技術者としての専門基礎知識
2)システムシンキングや批判的思考、仮設と実証、モデル化や定量化による分析力、技術者としての倫理観
3)チーム運営能力とリーダーシップ、口頭・文書・図形・英語によるコミュニケーション能力
4)社会における技術者の役割、経営的視点、プロジェクト運営・設計能力、改善能力
などの、将来を担う技術者に求められる知識・スキル・態度を身につけます。

金沢工業大学におけるCDIO
CDIOイニシアチブには、2011年6月、日本の大学として初めて加盟し、カリキュラムに採り入れました。
本学ではCDIOのうち
(1)Conceive(考え出す)Design(設計する)の重点を正課に、Implement(実行する)Operate(操作・運用する)の重点を課外に位置付け、
(2) 正課と課外を新たに構築するシラバスを通して接続し、
(3) 正課と課外の学修内容・時間・達成度等をポートフォリオの仕組みと統合させて
学修成果の可視化を図っています。
また本学には、24時間365日オープンの自習室、イノベーション&デザインスタジオ、夢考房、チャレンジラボなどのワークスペースが整備されており、学生は、共に教え合い、議論し、生み出したアイデアを具体化・検証し、評価するワークスペースとして、いつでも使用可能です。
こうした施設を活用しながら、学生は正課と正課外の両面で、世代・分野・文化の異なる人達と共に学び、共にプロジェクトを進め、共に研究に取り組むことで、イノベーションを創出するための研究力を実践的に身につけます。

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