国内外における機械分野の技術革新に積極的に貢献することのできる高度専門能力に加えて、幅広い技術分野へ展開できる統合能力と人間力を修得し、機械工学の学問分野を基幹とした研究開発分野または先進的専門領域で活躍できる、人間力豊かで行動する高度専門機械技術者・研究者を育成する。
機械工学の基盤領域の1つである機械加工、塑性加工、生産システムなどの加工系研究領域とこれの応用である最新の振動応用加工学、高能率切削加工学、最新表面創製工学、知的生産システム工学、砥粒加工学、新工具材料などの学術研究領域において単一あるいは複合的に研究を行う。これら研究活動を通して機械加工分野のみならず医療から自動車産業などにおよぶ幅広い産業へ展開できる能力を涵養し、同分野での高度専門知識を身につけるとともに、機械技術者として活躍できる幅広い能力の修得を図る。
目標●先進的な加工やこれに関連した学問領域を理解できる。同分野における独自性に富んだ研究を行うことができる。研究結果を関連学会などに発表し、外部評価を受けることができる。
機械工学の基盤を形成する流体力学、熱力学などの力学系研究そしてそれらの応用としての最新の高速流体工学、混相流体工学、熱流体エネルギー工学、伝熱工学、エネルギー変換工学、エンジン工学、生体工学などの研究領域において、単一あるいは複合的に研究を行う。これらの研究活動を通して機械基盤分野の高度知識を十分に身につけるとともに、機械技術分野で幅広く活動できるように工学設計過程的研究アプローチを重視し、高い応用能力の修得を図る。
目標●機械工学の基盤を形成する力学系分野において研究活動ができる。機械工学基礎分野における高度な知識を身につけ、応用できる。工学設計過程を身につけ、機械工学分野の問題に適用できる。
自動車・船舶・航空機分野において、機械系高度専門技術者として必要な発展性の高い専門知識および総合力を身につけ。設計。開発・研究分野で活躍できる工学的知識とセンスを磨くため、空気力/流体力などの荷重推定、推進/運動性能推定、構造強度/応答解析、外力構造応答の相互干渉、飛行制御/操縦方法、最適設計/信頼性設計、材料設計/製造加工プロセス、などのテーマで研究を行う。なお、研究遂行においては、風洞試験/ 水槽試験、構造試験のコンピュータシミュレーション、実機試験などの手法を用いるが、これらの知識と技術を有機的に結合する能力を身につけ、幅広い技術分野で活躍できる実践力を養う。
目標●専門知識と技術を結合する能力を身につける。幅広い技術分野で活躍できる実践力を身につける。
これからのロボット技術に求められる、新しい知能化技術、センシング技術、制御技術の創発ができる高度な技術者を育成する。工学研究活動を通して、ロボットの機構と運動、計測制御、人工知能、機械学習などの深い専門知識を修得するとともに、制御系設計、電気回路設計、プログラミングおよび実装化に必要な高度な技術を修得する。
目標●自動化技術の知識と技術を有機的に結合する能力や、工学設計の手順に従い合目的に動作するためのシステム構成できる力を身につける。
ものづくりにおいては、最適な設計法、材料、加工法ならびに評価方法の4つが一体となって初めて最適化が可能となる。ここでは材料の性質を十分に加味した最適設計法や、従来の加工法を飛躍的に改善させる先端加工技術を自らが探求し、ものづくりに貢献できる行動する専門技術者を養成する。この目標の実現のため、本科目を通して、産業界において日進月歩で進化している成形加工プロセス、先端デバイス技術、最適化材料設計技術、材料評価技術を身につけるとともに独自のメカニズム探求能力、研究推進・発展能力を修得する。
目標●創製プロセスを探求・考案し、創製された製品の特性を評価することができる。また、それらの技術を機械工学関連分野に応用・展開できる。
数値解析技術や有限要素解析の知識を基礎とし、さらに進んだ工学的諸問題の解決ができるように、非線形構造解析問題あるいは非定常問題へと知識と経験の幅を広げる。主な学習主題は、1. 弾性変形領域における大変形問題(幾何学的非線形問題)、2. 塑性変形を含む大変形問題(材料非線形問題)、3. 接触問題、4. 熱伝導解析などである。
目標●与えられた課題を FEM解析条件におきかえることができる。汎用有限要素法ソフトを用いて解析が実施できる。実施した解析を理論的に理解し述べられる。
システムを制御する際、モデリング、動的な挙動の解析と評価、制御系設計が行われる。そのためのツールとしての数学的知識が必要となる。本講義では、システムの解析と制御に必要な知識を学び、それらを実際の問題に応用する方法を修得する。具体的には、行列とベクトル、固有値と固有ベクトル、微分方程式の求解、ラプラス変換の基礎を学習し、状態方程式によるシステム表現と制御に係わる知識を修得する。
目標●簡単な機械システムのモデルリングおよび解析ができる。また、目的に合致するフィードバック制御系が設計できる。
測定結果を数値で表すことが多いが、測定結果を利用する側ではその数値だけではなくその数値がどの程度信頼できるかという情報が非常に重要である。従来、測定結果の信頼性を評価する指標として誤差や精度などが用いられてきたが、その使用法のみならず定義さえ統一されておらずあいまいであった。本講義では 1980年に ISOによって示された「不確かさ」という概念について学習し、今後の研究活動や仕事において測定結果の信頼性を適切に評価・報告ができるようになることを目標とする。
目標●不確かさという概念がなぜ導入されたか説明することができる。不確かさとは何か、誤差との違いについて説明することができる。標準不確かさを評価することができる。合成標準不確かさを計算することができる。拡張不確かさを評価することができる。測定結果に対して不確かさを適切に記述することができる。
部材内部に生ずる応力と変形の状態を扱う材料力学は、機械の性能や安全性にかかわる強度・剛性設計のためのscientific base である。安全で安心な機械を設計するためには、材料力学における基本概念である「応力」と「ひずみ」、「応力-ひずみ関係」を十分に理解し、かつさまざまな実用的な問題を解くことのできる応用力を身につける必要がある。本科目では、学部において学んだ材料力学の知識を基礎として、より実用的な問題を数多く解き、機械設計技術者にとって必要な材料力学の基礎と応用力を身につける。
目標●応力、ひずみ、応力-ひずみ関係の概念を説明できる。不静定問題などの実用的な問題を解くことができる。実用的な問題の解析過程を第三者に分かりやすく解説することができる。
熱・流体に関する専修科目に取り組む基礎力を養うために、熱と流体の流れ解析に必要な基礎式を導きその解法について述べる。ベクトル解析の知識を整理し、質量、熱量、運動量の移動現象を偏微分方程式で表現し、粘性流体に対するナビエ・ストークスの運動方程式を導く。その特別な場合としてオイラー方程式、ベルヌーイの定理や運動量の法則などを導き、演習を行う。また、複素関数論の応用としての理想流体のポテンシャル流れと、2次元翼理論を紹介する。また流場の数値解法の基礎知識を解説する。
目標●熱と流体の流れ解析に必要な基礎式を導くことと説明ができ、各種の問題に対して自由に解を求めることができるようになる。
航空機産業は国際分業が進んでおり、例えば Boeing 社の機体では、日本の重工業メーカーが多くの機体構造の製造を担っている。そのような航空機産業においては、海外を含めた航空機メーカーなどの抱えている問題を発掘し、解決策を提示できる能力が求められている。本科目では、Boeing Externship Program に参画し、国際的な航空機産業の動向を把握するとともに、航空機産業の課題・将来動向等を調査・検討し、解決策を含む発表資料を英文にて作成する。また、本経験を通じ、キャリアデザイン検討の参考とする。
目標●世界の航空機産業の現状を把握し説明できる。Boeing 社の英語による実践的なプレゼンテーションを理解し、質疑応答できる。航空機産業に関する課題や将来動向等を調査・検討して英文プレゼンテーション資料にまとめ、解決策を発表し質疑応答することができる。
ユーザーニーズの多様化により機械部品をはじめとする各機械部品の作成には変種変量生産方式が取り入れられている。この方式は生産能率が低いことが問題視され、一方では部品の高機能化を達成するために、難加工材料の使用や薄肉軽量部品が多く使用されるようになってきている。これらは通常の加工法では満足な加工精度を得ることができない場合も多いため、本講義では、1. 機械加工を高能率で行うための問題と新素材工具を用いた解決策。2. 被削材が難削材と言われる所以と工具損傷機構などについてトライボロジ的観点から解説する。
目標●機械加工の能率化や難加工材に対する問題点が認識できる。工具損傷機構を理解した上での解決策が理解できる。
先端科学技術を始めとするものづくりは多くの材料によって支えられている。機器装置の高度化、高機能化の技術革新を可能にするには新機能材料の開発が鍵を握っている。本講義では、材料の機能や特性を結晶構造、格子欠陥および微視組織との関連で講述する。さらに、種々の機能性付与技術について示し、先端科学技術分野における材料の役割を理解する。併せてX線回折、電子線回折、破壊靱性、疲労などの各種材料評価試験法についても詳述する。
目標●材料のミクロ構造(微視組織、結晶構造、格子欠陥など)と機械的特性との関連を専門用語を用いて説明できる。材料の微視組織と物性および機能性との相互の関連を具体的な評価試験法をあげて説明できる。材料の変形や破壊強度は材料を構成している微視組織に強く影響を受けていることを説明できる。材料の変形、破壊挙動を取り扱う上での基本的な材料強度評価試験法を説明できる。先端材料の機能・特性が何によって支配されているかを説明できる。
流体力学における次の3項目について主に講義する。1. 流体流れの一般的取り扱い:粘性・圧縮性を持つ流れの基礎を一般的に扱う。粘性流れ場、エネルギー場、非定常流れ場などの相互の関係、その定式化など。2. 物体まわりの流れ:円柱や翼など代表的な物体まわりの流れ特性を扱う。境界層や剥離構造、乱流特性など。3. 圧縮性効果および衝撃波現象:圧縮性流れおよび圧力波の一般的特性、流動から波動への変換機構、衝撃波応用など。
目標●流体の粘性挙動などを定式化できる。流れの基礎式の意義を説明できる。境界層、剥離の機構や乱流現象の特質について理解できる。圧縮性の効果や衝撃波の機構について理解できる。実際の流体工学に関連する流れ場において、乱流、境界層、境界層剥離、衝撃波などの流体力学理論と関連づけて数理的に理解できる。
大規模エネルギー消費への対応技術として、ガスタービンを利用した環境技術向上への期待が大きくなっている。新材料の開発とタービン翼冷却技術の進歩によってタービン入口温度の高温化が進み、高効率ガスタービンが開発され、エネルギーの有効利用の点で大きな貢献をなしている。事業用火力発電プラント、コージェネレーションプラント等、大規模・中小規模システムから小型分散電源に至る高性能発電システムが実用化されつつある。本講義では、流体機械が実社会の中でどのように役立っているかを、発電用ガスタービンを通して、エネルギー・環境問題とも関連付けて講義を行う。
目標●:ガスタービンの基本サイクルを元に、高性能化への各種サイクルを理解する。ガスタービンの主要構成要素である圧縮機やタービンの構造、作動原理、翼列理論、性能特性などを理解する。さらに、コンバインドサイクル発電の性能計算の方法を理解し、実際に計算することが出来る。
航空機の設計法に関する講義を行う。まず、航空機の開発手順、運用要求、基本計画、空力設計(主翼の平面系、翼型、尾翼配置および全機特性)、飛行性能などの基本事項について概説し、次に、航空機の安定性・操縦性、飛行制御と操縦装置、構造・荷重・強度・剛性などの項目について解説する。構造設計法、空力弾性についても触れる。また、ジェットエンジンなどの推進系統、降着装置、計器などの装備や機器についての解説も行う。
目標●航空機の設計手順、運用要求、基本計画について理解できる。航空機の空力設計、飛行性能の基本事項を理解できる。航空機の安定性・操縦性、構造・強度、各装備システムを理解できる。
炭素繊維強化プラスチックをはじめとする先進複合材料は、最新の宇宙・航空機構造に適用されており、自動車一次構造やインフラ構造物への応用も盛んに検討されている。持続可能な社会の構築のためには、複合材料の特徴を活かした設計をおこなうことのできる高度専門応用能力・高度システム化能力を持った人材の育成が求められている。本科目では、力学特性・機能発現メカニズムを統合的に理解した複合材料構造の設計ができるようになるために、複合側から積層理論や損傷・破壊理論に至る複合材料に関する力学・知識を習得する。
目標●複合材料における複合効果の考え方や微視構造設計アプローチを説明できる。複合則、エシェルビーの等価介在物理論や積層理論を用いて、複合材料の変形挙動を予測できる。繊維・樹脂・界面の力学挙動について説明でき、複合材料の変形・破壊特性を予測できる。
航空機の構造振動現象(例えば主翼の曲げねじりフラッターや突風応答など)を解析する際、有限要素法に代表されるようなコンピュータを用いた数値解析が盛んに行われている。この優れた数値解析能力を生かして振動現象の本質を理解するためには、以前にも増して数学的、物理的に厳密な振動理論の理解が必要となる。この講義では振動理論なかでもモード解析法に重点をおき、多自由度の振動理論および連続体の振動理論を学ぶ。
目標●多自由度の振動理論を理解し応用できる。はりの曲げ振動理論を理解し応用できる。
種々の要素から構成される機械システム上に、不確実性を伴う実世界の環境下において適切に振る舞う機能を実現するための基礎を学ぶ。そのような基礎は広範囲にわたるが、本科目では人工知能の分野に焦点を当てる。主な学習内容は、探索による問題解決、プランニング、不確実性の取り扱いである。
目標●探索による問題解決の基本的な手法を説明することができる。プランニングの基本的な手法を説明することができる。ベイジアンネットワークによる不確実性の表現方法を説明することができる。
ロボットをはじめとするダイナミカルシステムを制御するには、その内部状態の振る舞いが重要となる。本講義では、システムの内部状態の安定性を判別する方法のひとつとして、リアプノフの安定定理について学ぶ。あわせてロボットダイナミクスの有する性質を理解し、種々の制御則とロボットダイナミクスで構成される閉ループシステムにおける安定性を解析できる能力を身に付ける。
目標●ロボットダイナミクスの有する性質を理解できる。リアプノフの安定定理を理解し、システムの安定性を判別できる。ロボットの位置決め制御と追従制御を理解できる。
知能ロボットは不確実な実世界の環境下でもロボットに環境を認識して適切な行動を取らなければならない。近年、それを実現する新しい手法として確率・統計をベースとした確率的ロボット工学が提唱され、実世界環境下での多くのロボットに適用され、その有効性が実証され始めている。本講では、確率的ロボット工学の基礎理論、アルゴリズムならびにその基盤となる確率・統計も合わせて学習する。
目標●基礎理論、アルゴリズムを理解し、現実の問題にそれを適用できる。
機械工学は交通機械や工作機械を始め、化学プラント装置、材料設計、電気・電子部品の製造に至る広い範囲で幅広く関わっている。そこで、本講義では、先端機械の中でも日本が世界に誇る精密部品の製造に関与する超精密加工機械にスポットを当て、それらの構造や原理を理解する。また、これらの装置の使用環境を理解し、それに関連する振動測定や騒音測定、防振技術についても講義する。
目標●本講義を受講した学生は、各種機械や部品製造で利用されている超精密機械の原理がわかる。形状や材質が異なる部品製造に対して利用されている機械や道具の種類を理解し、その原理がわかる。また、振動測定、防振、騒音測定の原理などが理解できる。
我々の日常活動を支える情報機器をはじめ、各種インフラ設備には半導体デバイスやパワーデバイスが必要不可欠となっている。これら各種のデバイスには超難加工性を示す材料が用いられる場合もあるとともに、高品位デバイス製造のためには、原子レベルでの平坦化加工を施す必要がある。本講義ではその加工の一翼を担う研磨加工、特にCMP(Chemical Mechanical Polishing)を中心に置き、その歴史を紐解きながら、研磨メカニズム、装置、消耗部材の在り方を講義し、そこから最新の技術動向に関する研究事例も理解する。また、次世代材料の高能率・高品位平坦化研磨を実現するための融合加工技術の動向を講義し、多(他)分野融合の必要性を理解する。さらには、各種のアシスト加工法の概要も本講義で取り扱うことで、現在に至るまでの広範なマイクロ・ナノ加工学の発展と将来を展望し、それを多分野に応用できる能力を身につける。
目標●研磨加工の原理や高能率化・高品位化に向けての課題を理解できる。マイクロ・ナノ加工学における黎明期から現在に至るまでの技術動向の変遷を理解できる。各種のアシスト加工の概要と特徴から多分野融合の重要性を理解できる。
航空機分野での国際的な競争に勝ち残るためには航空機関係の技術者は世に先駆けた革新的な技術を開発して実機に適用 するポテンシャルを身につける必要がある。本科目では航空機の技術的革新性についての講義と革新航空機および要素技術 の事例研究を行い、その成果を発表するとともにレポートにまとめる。また、革新的な航空機形態に関する専門文献について 解説し、学生との討議を通して理解を深める。これらのことから、航空機における技術的革新性を認識するとともに革新的な技術の着想から実証に至るまでのプロセスを理解し活用する力を身につける。
目標●温暖化ガスなど地球環境対策が急務であり、環境対策を取り入れた航空機を実現するためには革新的な技術の適用が必要である。そのような革新的な技術の着想、適用研究、実証のプロセスと航空機システムへ適用効果を講義と事例研究を通して理解できる。
ロボットを含めた機械やプラントを制御するには、そのモデルが必要になる。本講義では、測定されたデータを使って数式モデルを立てる方法や、モデルで使われている未知パラメータを推定する方法について学ぶ。線形予測、スペクトル解析、最小2乗法などの基本的な手法を解説する。
目標●ノンパラメトリックモデルの同定法を時間領域と周波数領域で説明できる。パラメトリックモデルを複数個、その利点と欠点を含めて説明できる。ARXモデルのパラメータを最小2乗法により求めることができる。最小2乗法の問題点とその改善法を説明できる。実際のプラントに対して同定実験を計画しモデルを求めることができる。
機械部品を製造するためには設計、製作、評価が必要不可欠であり、生産効率も考慮しなければならない。本科目ではエンジン部品等を題材に部品製造に関わる一連の流れを学習する。はじめに、CADやCAEを用いた部品設計において形状の最適化を行う。次に、CAMを用いた生産設計の最適化を行い、高機能な機械・機構部品を試作する。最後に製作した機械部品を既存製品に組み込み性能評価実験を行い、製作部品の特性を評価する。
目標●機械部品の製造に関する一連の流れの中におけるコンピュータを駆使した効率的なものづくり手法が理解できる。機械部品の設計においてCAD・CAEを利用して三次元モデルの最適化ができる。CAMを用いた生産設計手法を理解でき、生産設計の最適化と実部品の高能率加工が実践できる。
航空工学において基礎となる知識を、講義・演習/実験/解析/レポートおよび発表までを統合して学ぶ体験型の科目である。はじめに航空機の設計手順について学ぶ。次にジェットエンジン駆動の模型航空機をターゲットとして主翼などの性能、空力、制御設計をCFD、風洞実験、制御実験などを用いて学ぶ。
目標●航空機設計開発を学習、実践し、一連の流れを理解する。航空機の基本設計法、CFDを用いての翼の空力、制御設計法を修得し、模型航空機の設計に適用できる。
航空工学において基礎となる知識を、講義・演習/実験/解析/レポートおよび発表までを統合して学ぶ体験型の科目で ある。ジェットエンジン駆動の模型航空機をターゲットとして強度設計及びエンジン性能を構造強度実験、エンジン性能実験などを用いて学ぶ。
目標●航空機設計開発を学習、実践し、一連の流れを理解する。模型飛行機の強度・設計方法・エンジン性能などを学びかつ自ら実践できる能力を身につける。
ロボットを制御するための理論-設計・シミュレーション-実装・実験までの一連の流れを修得する。はじめに、ロバスト制御理論およびシステム同定理論を学習する。つぎに、与えられた制御対象について、モデル化および制御系CADを利用した設計方法やシミュレーションによる評価方法を学習する。また、センサフュージョンや信号処理に関連した演習も行う。最後に、先に学習した知識を基に、パラメータの同定、設計、プログラムの実装を行い、制御系設計法の有効性を検証し、安定性や性能を評価する。
目標●ロバスト制御理論を中心とした制御理論を理解し、与えられた制御対象について制御系設計および制御系の評価・検証ができる。簡単なロボットを製作し、それを合目的に動作するために個々の要素を統合化し、制御システムとして構築で
きる。
ロボットを制御するための理論-設計・シミュレーション-実装・実験までの一連の流れを修得する。はじめに、移動ロボットのオドメトリの手法について学習し、実機上での実装とその精度を検証する演習を行う。
それに基づき、移動ロボットの自律動作を利用したタスクを設定し、その実現のためのセンサとアクチュエータからなる制御系を実装する演習を行う。その後、実装した制御系が合目的に動作するよう再設計、タスクの再検討を行い、最終的に構成した制御系においてその有効性を検証し、安定性や性能を評価する。
目標●講義で学習した移動ロボットの物理モデル、センサ情報処理、制御理論、人工知能の概念を理解し、与えられた制御対象について制御系設計および制御系の評価・検証ができる。自律移動ロボットが与えられたタスクを実現するために、個々の要素を統合して制御システムとして構築できる。
環境保全と省資源を達成するために、ものづくりにおいて循環型システムの構築が求められている。「環境とリサイクル」、「自動車リサイクル法」および「静脈産業論」などを学んだ後、身近な工業製品である「自動車」の解体産業での実習を通じて、自動車リサイクルの現状を認識し、リサイクルを配慮した逆生産設計を取り入れた部品設計法や最適リサイクルプロセス、リサイクル専用工具などの課題を自ら発掘し、その解決方法を文書化し、発表する。
目標●「環境とリサイクル」、「自動車リサイクル法」および「静脈産業論」を理解できる。自動車の解体産業の実習で現状を理解し、課題を提案できる。自ら提案した課題の解決方法を提案できる。解決方法を文書化し、発表できる。
産業界における企業のさまざまな活動について理解し、自らが専攻する専門の領域に加え、幅広い専門知識の必要性を学ぶ。具体的には、経営品質の観点から「顧客本位に基づく卓越した業績を残す企業」のあり方、ならびにその企業の活動に対するエンジニアの関わり方について理解を深め、実社会の中で複雑に絡み合う専門領域の実情を学習する。これにより、自らが思い描く現時点のキャリア像を、社会から必要とされる技術者像へと近づけていくことが可能となる。また、社会から必要とされる社会人基礎力について学び、そこに示される指標に基づいた自己分析を行う。
目標●顧客本位に基づく卓越した業績を残す企業の特徴について説明する事ができる。企業の発展に寄与するエンジニアの役割について理解できる。社会人基礎力に基づいた自己分析を行うことができる。
実際の企業の業務体験や、企業が提供する課題の解決案の提案などの業務を行うことにより、仕事の進め方や企業の技術者として要求される知識・技術や人間力(社会人基礎力)などについての理解を深める。そして、自分が修得している知識、技術および人間力と企業の業務遂行上必要な知識、技術の深さと広がり、および人間力の内容とレベルの相違を認識し、今後自分が修得もしくは磨くべき項目を深く理解する。また、企業の社員との交流などから、業務の遂行に必要な人間関係の重要性を理解する。就業体験を参考に大学院の修学計画を立案し、自分のキャリアデザインを再検討する。
目標●インターンシップ先の企業概要が理解できる。的確な就業体験計画が立案できる。体験に必要な予備知識を調査し、事前学習を行うことができる。業務体験や提供された課題の解決案を作成できる。作業実施記録や実施報告書を作成し、発表または報告ができる。就業体験を基に大学院の修学計画を立案できる。
機械工学は、工学分野の総合工学領域として力学系、生産工学系、エネルギー系、材料系、制御系、情報系、メカトロ系、ビークル系などの種々の分野に広がるとともに、その体系も科学技術の発展にあわせつねに変化している。本講義では、アドバンスマシニング工学やエナジー&メカニクス工学に関する新しい分野やトピックス、あるいは専攻教育課程の科目に加え修得すべき知識や技術について教授する。
目標●最新のテーマなどの内容になるため、行動目標については学習支援計画書に明示する。
機械工学は、工学分野の総合工学領域として力学系、生産工学系、エネルギー系、材料系、制御系、情報系、メカトロ系、ビークル系などの種々の分野に広がるとともに、その体系も科学技術の発展にあわせつねに変化している。本講義では、ビークルシステム工学に関する新しい分野やトピックス、あるいは専攻教育課程の科目に加え修得すべき知識や技術について教授する。
目標●最新のテーマなどの内容になるため、行動目標については学習支援計画書に明示する。
機械工学は、工学分野の総合工学領域として力学系、生産工学系、エネルギー系、材料系、制御系、情報系、メカトロ系、ビークル系などの種々の分野に広がるとともに、その体系も科学技術の発展にあわせつねに変化している。本講義では、ロボット工学やものづくり工学に関する新しい分野やトピックス、あるいは専攻教育課程の科目に加え修得すべき知識や技術について教授する。
目標●最新のテーマなどの内容になるため、行動目標については学習支援計画書に明示する。
この科目においては、受講学生の所属する専修科目担当教員以外の大学院担当教員の下で、一定期間(2単位相当分)研究あるいは与えられた課題に取り組む。具体的な内容は、それぞれの担当教員の専門領域であり、個別に定める。この活動を通して、狭い研究領域にとどまらず広い視野の下に既存の科学技術あるいは研究領域の融合、新しい領域の開拓に対処できる能力の獲得を目指す。特に、実際の産業において活用できるような総合的な知識と応用力を身につける。
機械工学の基盤領域の1つである機械加工、塑性加工、生産システムなどの基礎的加工系研究領域とこれの応用としての最新の振動応用加工学、高能率切削加工学、知的生産システム工学、新工具材料などの研究領域における独自性に富んだ研究を行う。これらの研究活動を通して、機械工学関連分野に展開でき、かつ国際的にも通用する高い問題解決能力を身につけるとともに、専門分野において自立して研究活動ができる卓越した能力を養う。
目標●:先進的な加工やこれに関連した学問領域の理解ができる。同分野における独自性に富んだ研究を行うことができる。研究結果を関連学会などに発表すると同時に学術論文としてまとめ、外部評価を受けることができる。
機械工学の基盤を形成する流体力学、熱力学、材料力学などの基礎工学的力学系研究そしてそれらの応用としての最新の高速流体工学、混相流体工学、熱流体エネルギー工学、エネルギー変換工学、エンジン工学、生体工学、材料工学、複合材料工学などの研究領域において、単一あるいは複合的専門研究を行う。そして、これらの研究活動を通して、機械工学関連分野に展開でき、かつ国際的にも通用する高い問題解決能力を身につけるとともに、専門分野において自立して研究活動ができる卓越した能力を養う。
目標●専門分野において自立して高度の研究活動ができる。専門的研究能力を機械工学を中心とした工学関連分野に展開できる。国際的視野を持つことができる。高いレベルで問題発見・解決能力を発揮することができる。
自動車・船舶・航空機分野において、機械系高度専門技術者として必要な発展性の高い専門知識および総合力を身につけ、設計・開発・研究分野で活躍できる工学的知識とセンスを磨くため、空気力/流体力などの荷重推定、推進/運動性能推定、構造強度/応答解析、外力構造応答の相互干渉、飛行制御/操縦方法、最適設計/信頼性設計、材料設計/製造加工プロセスなどのテーマで研究を行う。そして、これらの研究活動を通して、機械工学関連分野に展開でき、かつ国際的にも通用する高い問題解決能力を身につけるとともに、専門分野において自立して研究活動ができる卓越した能力を養う。
目標●問題解決能力を身につける。自立して研究活動ができる能力を身につける。
これからのロボット技術に求められる、新しい知能化技術、センシング技術、制御技術の創発や研究開発ができる高度な技術者を育成する。工学特殊研究活動を通して、ロボットの機構と運動、計測制御、人工知能、機械学習などの高度な専門知識とそれらを応用する能力を修得し、研究技術開発に必要な問題発見・設定能力を身につける。
目標●制御系設計、電気回路設計、プログラミングと実装、システム統合技術などの高度な知識と技術を活かし、新しい問題に対する解決方法の提案や、ロボット工学に関連した新しい技術を創造できる自立した高度専門技術者としての能力を身につける。
ものづくりにおいては、最適な設計法、材料、加工法ならびに評価方法の4つが一体となって初めて最適化が可能となる。ここでは材料の性質を十分に加味した最適設計法や、従来の加工法を飛躍的に改善させる先端加工技術を自らが探求し、そのプロセスがどのようなメカニズムで創製されたかを詳細に検討することによりものづくりに貢献できる行動する専門技術者を養成する。この目標の実現のため、最新の成形加工プロセス、先端デバイス技術、最適化材料設計技術、材料評価技術に関する研究を行う。これらの研究活動を通して、機械工学関連分野に展開でき、かつ国際的にも通用する高い問題解決能力を身につけるとともに、専門分野において自立して研究活動ができる卓越した能力を養う。
目標●成形加工プロセス、先端デバイス技術、最適化材料設計技術、材料評価技術を機械工学関連分野に応用・展開できる。また、国内外を問わず高度な問題を解決できる。さらに、専門分野において自立して研究活動ができる。
高度専門技術者や研究者にとって、自らが取り組んでいる研究の置かれている状況を客観的に分析すること、さらなる研究価値を向上させることは重要である。このとき、社会的要請、社会が受ける研究成果によって得られる価値、競合する研究との差別化などを合理的に理解・整理すること、あるいはそれらが考慮された研究を行うことが必要である。さらに企業にあっては国際的な標準化を視野に入れた開発や知財による研究開発の保護などを十分考慮して企業価値を高めることが必須である。本科目は、これらのことを具体的な事例を交えて、企業価値の創造やイノベーションの創出を考え、研究活動に結びつける手法について学ぶ。
目標●:社会要請、社会が受ける研究成果によって得られる価値、他の研究との差別化、または国際的な標準化に対する位置付け、知財による研究開発の保護などの企業価値と直結する内容について学び、研究活動に活かすことを目的とする。
高いレベルのものづくりを推進するためには、機械加工や塑性加工などの基礎的加工はもとより、 その応用としての高能率切削加工学、知的生産システム工学、新工具材料学、 砥粒加工学、マイクロ・ナノ加工学、 援用加工学などの学術専門領域を十分理解する必要がある。また、これらの加工理論や生産理論を基本とする新たな加工技術や融合・アプリケーション技術の構築も必要不可欠である。本科目では専門領域や境界領域における先進的な生産加工システムの構築に必要となる知識や考え方を学び、各自の研究活動に展開できる能力を身につける。
目標●先進的な加工理論や生産理論が明確に説明できる。新たな加工技術に関する構築に必要な理論や知識が得られ、修得した知識や考え方を各自の研究活動に応用展開できる。
機械工学の基盤を形成する流体力学、熱力学などの基礎工学的力学系研究、そしてそれらの応用としての高速流体工学、混相流体工学、熱流体エネルギー工学、エネルギー変換工学、エンジン工学などの研究領域においての最新の研究トピックスを選択的かつ複合的に学ぶ。この講義を通して、当該専門分野において基盤となる知見を取得するとともに関連境界領域の情報を身に着け、自立した研究活動ができるようになる。
目標●特定およびその関連境界分野における最新の研究状況を、広く文献などを通してレヴューできる。特定の専門分野に関する研究において本質的な問題点を見出し自らの研究活動に応用・展開できる。
自動車・船舶・航空機分野において、機械系高度専門技術者として必要な発展性の高い専門知識および総合力を身につけ、設計・開発・研究分野で活躍できる工学的知識とセンスを磨くため、論文等の講読により最新の研究成果を把握するとともに一流の研究者の研究への取り組み姿勢を学ぶ。
目標●温暖化等の地球環境問題の解決策を輸送機械の問題として具体化できる。環境対策を反映した輸送機械の空力的構造的合理性/革新性を理解できる。環境対策を反映した要素技術について革新性を理解できる。既存の輸送機械の課題を理解し説明できる。自己の研究分野の研究課題を理解し説明できる。革新的な技術を研究する手法を習得できる。
これからのロボット技術に求められる、新しいセンシング技術、制御技術、知能情報化技術の創発や研究開発ができる高度で最新の専門知識を学ぶとともに、それらを応用する能力を修得する。このため、ロボットの機構と運動、計測制御、人工知能、機械学習などの研究の動向を自ら把握するとともに、新しい研究・技術開発に求められる問題発見能力と問題設定能力を身につける。
目標●当該分野における研究動向の把握ができ、それをまとめることができる。また、研究調査分析の結果、当該分野の未解決の問題を発見し、良問題として設定できる。
ものづくりにおいては、最適な設計法、材料、加工法ならびに評価方法の4つが一体となって初めて最適化が可能となる。ここでは、最新の成形加工プロセス、先端デバイス技術、最適化材料設計技術、材料評価技術に関して学習する。特に、材料の性質の理解とその改質に重点をおき、ナノレベルでの加工プロセス、材料の高機能化法、表面改質法、計算機による合金設計法、材料評価法、環境による材料の劣化に関する最近の研究成果について学習し、それを機械工学関連分野に応用・展開できる能力を身につける。
目標●国内外を問わず専門情報を広い範囲で収集・分析できる。 国内外の研究論文の内容を理解しその問題点などを指摘できる。
この科目では、「特殊研究」で行う研究テーマと関連のある研究や技術開発を行っている民間企業(あるいは、公的研究機関)に長期間(3 ヶ月以上)滞在し、組織の中で実践される研究・開発のプロセスについて理解を深めると共に、一人の研究・開発者として組織に貢献することを目指し、就業体験を行う。派遣先企業(あるいは公的研究機関)は、本学にある研究所や、「特殊研究」の指導教員との共同研究及び受託研究を基盤に、密接に連携している企業(あるいは公的研究機関)の中から、派遣先の意向も考慮して決められる。
目標●1. 自らの専門研究分野について、最先端の現場で行われている研究・技術開発について理解できる。2. 就業体験において提供された課題を深く理解し、具体的な解決策を立案し、実際に試行することができる。3. 就業体験を基に大学院での残りの期間の研究計画・修学計画を立案できる。