文部科学省 平成29年度私立大学研究ブランディング事業選定

金沢工業大学 English

これからの科学技術者倫理研究

 

~社会が必要とする課題への取り組み~

科学技術倫理セミナー

定年70歳時代をどのように生きるか (2019.11.19)

 2019年11月19日(火)に『定年70歳時代をどのように生きるか』のテーマで第3回科学技術倫理セミナーを12号館1階のアントレプレナーズラボにて開催した。

 当セミナーは、本学が「社会が必要とする科学技術者倫理研究に先導的に取組む大学」「実社会に結びついた工学教育と合わせて科学技術者倫理教育の研究を実践する大学」となることを目的として実施した。先進技術に囲まれ、便利で快適な生活を謳歌・構築している現代人の意識の中で、徐々に希薄になる倫理観を『技術的』『哲学的』側面から深掘りし、答えのない問いの下で自己を見詰め直す機会となることを狙った。

 セミナーでは、株式会社星和ビジネスリンクの池口武志様からの話題提供の後、株式会社フェリックス・パートナーズの宮下篤志様と本学の金光秀和教授がファシリテーターとなり哲学対話を実施した。

 話題提供では『働き方』に近年どのような変化が起こっているのかを昭和の時代からさかのぼって明確にされ、ここ数年の間に『日進月歩の技術変化』に加え『グローバル化』『人手不足』『働き方改革』等数多の理由によって急激に企業を取り巻く環境が変わったまたは現在進行形で変わっており、国もその変化に遅れないように制度を作り、企業だけでなく個人に対しても後押しを進めている現状を参加者たちと共有できた。

 また、定年年齢の変化と定年への意識に関しての話となり、定年を控えた50歳代の社会人の多くは定年の延長を望まず、『将来は暗い』との認識を持っていることが示された。しかしその認識があるにもかかわらず、現役世代はこれからの暮らし方に計画性を持たず、リカレント教育への意欲も低く、消極的・受動的な人々が多いことも同時に示された。そこから池口様からは参加者に向けて今後の人生100年時代において、メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用に変化していく中で、『二毛作・三毛作』を考慮した『主体的・能動的』な人生設計をすることがこれからは肝要であることを、特に参加者の学生達に向けて伝えられ、最後にセミナーで講師・参加者間でお互いに感じたことを共有し終了となった。

 ディスカッションに参加した学生からは、「昔は副業が禁止されていたなんて驚いた」「これからの人生設計をしっかりする」という声や講師・一般の方々からは、「世代の移り変わりを感じた」「自分の意見をはっきり述べられる学生らに驚いた」との感想をいただくなど、世の中の考え方の変化を講師・参加者共に感じている場面が見られた。

内容
日 時
 2019年11月19日(火) 17:05~18:45
会 場
 金沢工業大学扇が丘キャンパス
 アントレプレナーズラボ(12号館 1F)
 石川県野々市市扇が丘7-1
参加費
 無料
プログラム
 17:05~17:10 開会挨拶(科学技術倫理応用研究所 所長 西村 秀雄 教授)
 17:10~17:55 話題提供 池口 武志 氏 (株式会社星和ビジネスリンク 執行役員 / 一般社団定年後研究所 理事)
 17:55~18:45 哲学対話 ファシリテーター:宮下 篤志 氏(株式会社フェリックス・パートナーズ代表取締役)
                      金光 秀和(金沢工業大学)


セミナーの様子

 



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