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虎ノ門大学院ブログ
2018年05月15日

メディア&エンタテインメント業界の関係者を中心に約120名が参加!『芸術と技術融合の新時代』セミナーを開催しました。

4月25日(水)19時~21時30分、KITコンテンツ&テクノロジー融合研究所主催によるメディア・マネジメントセミナー『芸術と技術融合の新時代』を虎ノ門キャンパスにおいて開催し、メディア&エンタテインメント業界の関係者を中心に約120名にお集まりいただきました。

急速に進むデジタル化に伴い、これまでフィルムで撮影されていた映画や紙に描かれていた絵画やデザインも、現在はほぼ全てがコンピューター上で制作されることが普遍化し、芸術と技術の融合は現実のものとなっています。社会環境の変化に伴い、芸術教育もデジタル技術を取り込み、芸術家もデジタル技術を理解し、駆使することが日常的になっています。今回のセミナーでは、新たなアートと技術融合の時代について、モダンアートとIT融合の先駆者である元ソニー・デジタル・エンタテイメント創業社長の福田淳氏と、国際的に著名な科学イラストレーターであり日本大学藝術学部長の木村政司教授を迎え、参加者と共に闊達な議論を行いました。

セミナー冒頭では、KITコンテンツ&テクノロジー融合研究所所長の北谷賢司教授(AEGアジア担当EVP 兼 日本代表)より、デジタル技術が芸術にもたらした良いインパクトについて、「テクノロジーの大幅な進歩によって、製作時間が短縮し、試行錯誤できる時間が増えたため、独創性、独自性を備えた活気的な芸術性を追求できるようになった」と説明しました。一方、技術融合が芸術に与える危機については、「芸術家のオリジナル・コンセプトが具現化されるために技術が寄与することもあるが、AIが斬新な芸術を創造することには警戒感も必要」とし、オープニングレクチャーを飾りました。


※登壇者5名、左から北谷賢司教授、福田淳氏、木村政司氏、KIT修了生の今井彰氏と渡部正宏氏


続いて、福田淳氏(ブランドコンサルタント、元ソニー・デジタルエンタテインメント・サービス 代表取締役社長)より、講演が行われました。18世紀の農業革命、19世紀の産業革命、20世紀のネット革命を振り返りながら、21世紀のイノベーションの時代における仮想通貨、AI・VR、ドローン技術の可能性を展望しました。芸術と技術の関連性については、「19世紀に写真技術が普及すると、パトロンの依頼で肖像画を描いてた画家の仕事が消滅した」との紹介があり、急速な技術革新によって人間の仕事が奪われる事例を分かりやすく紹介しました。芸術の歴史は、技術革新に抗いながらそれをリードしようとしてきたとし、最近の事例としては、VRを活用したアートイベント、ドローンを活用したアートショーなどを挙げ、「人間は与えられた技術をどう使いこなすのかが問われている。AIがさらに発展した未来には、人間の仕事がAIにテーマを与えるだけになるかもしれないが、どんなにテクノロジーが発展したとしても、五感を磨いて生きていくことが、古来より変わらずに重要なことだろう」と、AI時代を生き抜く術を述べました。

木村政司氏(日本大学 藝術学部 学部長)は、芸術と技術融合の新時代を迎える中、実社会に向かう学生が、大学で学ぶべきことをテーマにご登壇いただきました。木村氏はナショナル・ジオグラフィック誌やスミソニアン博物館などの科学イラストレーターとして国際的に活躍してきました。「芸術と技術はもともと同じであり、芸術が科学・技術を育みます。コピー&ペーストが用意にできる時代には、高い美意識としなやかさが重要です。将来、芸術分野を志すのであれば、合理的かつ非合理的な人間になってほしい」と若い世代へエールを送りました。また、ウォルト・ディズニーの格言で、夢を叶える為に必要な4つの「C」、Curiosity、Confidence、Constancy、Courageを引用し、これに木村氏が5つ目の「C」Creativityを加えた、5つの「C」が重要であると解説しました。「残念ながら、現在の学生はこの5つのパワーが低下している」との危機感から、それらを育む取組みとして、災害救助や地域貢献を始めとする社会活動への参加や、日本大学キャンパス内で利用できる昔の映写機やモノクロフィルムなどに触れて様々な刺激を受けることが大切であると語りました。

セミナー後半は、北谷教授のもとで学んだ2人のKIT修了生が登壇しました。今井彰氏(GYAO技術戦略室)は、自身の修士論文テーマでもある「短尺映像コンテンツの感性分析」について講演を行いました。短尺映像コンテンツとは、若手監督などが世に出るために制作する概ね30分以内のショートフィルムの事で、主に映画祭などに出品され、市場では殆ど流通していないコンテンツです。今井氏は、ショートフィルムを集めてパッケージ化することを検討しました。しかし、動画配信サービスの需要が高まる昨今、従来の映画やテレビ番組の制作尺では長過ぎ、短尺のコンテンツが不足してます。作品知名度ゼロのコンテンツは内容で勝負するしかなく、バイヤーの勘だけでなく客観評価も必要との考えから、視聴継続モチベーションを計測できる感性評価システムを独自に開発し、データ分析に基づく映像評価を行う新たな研究手法を示しました。

同じく、KIT修了生の渡部正宏氏(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 映画部門)より、自身の修士論文テーマでもある「日本市場におけるSVODサービスの作品レコメンド機能の効果的な表示方法に関する提案」について講演を行いました。Netflix、Hulu、Amazonなど代表とするSVOD(定額制動画配信サービス:Subscription Video on Demand)の市場規模は年々拡大しており、野村総合研究所の試算によると2020年までに2000億円を超えるそうです。その成長を支えているのがレコメンデーション機能だと言われています。動画配信サービスの場合、視聴者は興味を保てないと簡単に他のコンテンツに切り替えてしまいます。今回は、さらなる継続視聴を促すためのレコメンデーション機能について、その研究成果の説明がなされました。


※会場からもたくさんの質問が挙がり、登壇者全員で応えていく


最後の質疑応答セッションでは、レコード会社役員やイベント制作会社役員など、多くの参加者から、意見や質問が相次ぎ、当初の時間をオーバーして闊達な意見交換が行われました。 KITメディア・セミナーでは、今後も第一線で活躍中の実務家をスピーカーにお招きし、メディア業界の最新動向や現状課題について、随時情報発信していく予定です。

尚、本セミナーに関連する科目としては「M&Eマネジメント実務特論1」「M&Eコンテンツ法務特論1」を6月(2学期)から開講します。1科目から学べる科目等履修生制度の対象となっておりますので、皆様のご出願をお待ちしております!

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