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建築デザイン学科谷研究室のまちづくり活動が最優秀地域課題ゼミナール賞受賞

2014年5月23日UP

建築デザイン学科 谷研究室が取り組む「白峰集落の活性化に向けて−日本のモデル山村を目指して−」が一般社団法人大学コンソーシアム石川の「畠山賞 最優秀地域課題ゼミナール」を受賞しました。

 

谷研究室では2007年から白山市白峰地区の地域活性化に取り組んでいます。

 

伝統的な街並みを活かしながら、世界遺産指定へのステップとして国の重要伝統的建造物保存地区(重伝建地区)選定を視野に入れたまちづくりやフィールド調査を行い、白峰地区は2012年に重要伝統的建造物保存地区に選定されています。

 

【取り組みの概要】

白峰地区は1989年から毎年2月頃に開催してきた「雪だるま祭り」が全国的に知られています。県内外から多くの観光客が訪れますが、祭りの時期以外は人口の流入が少なく、年間を通じた賑わいの創出が課題となっていました。

谷研究室は地元住民と共同で 明治初期に建築されたと言われ、取り壊しの危機にあった古民家を2007年に「雪だるまカフェ」として再生しました。1階には蔀戸(しとみど)や室、囲炉裏、2・3階には冬季用玄関や養蚕作業場など、独特の建築様式が残され、白峰伝統の食事が楽しめることが人気を博し、今では白峰地区の代表的な観光スポットとなっています。

さらに研究室の学生が卒業しても継続してまちづくりに取り組めるよう、「雪だるま」を一貫したテーマとしました。雪だるまカフェの内装の充実や、新たな名所としてカフェ向かいの空き地にポケットパーク「雪だるまガーデン」の施工も行ない、子どもたちの人気スポットとなっています。

 

その結果、白峰地区に訪れる観光客数は年々増加し、当初目的としていた「観光客増加」に対してある程度の成果を挙げることができました。

 

一方、白峰では宿泊施設の停滞や観光客の滞在時間の不足など経済的な側面でも多くの課題を抱えていたため、谷研究室では、2013年度は、これまで実施してきた活動に加え、経済的な活性化を目的とした活動も実施しました。

具体的には雪だるまのデザインを施した石を白峰の各所に設置することで、街をめぐる回遊性を向上させるとともに景観意識の向上や話題性の創出も目指した「雪だるま石プロジェクト」を実施したほか、おみやげ品の開発、ピザ釜を用いた「ピザプロジェクト」や傘を用いた「置き傘プロジェクト」を企画するなど、多方面に渡った活動を実施しました。

こうした活動が評価され、このたびの最優秀地域課題ゼミナール賞受賞となりました。

 

谷研究室では2014年の新たな取り組みとして、白峰では観光客が多くなったものの 街を訪れた観光客が散策しても入ることができる建物が少ないという課題を解決するため、現在は使われていない土蔵をギャラリーもしくは民話を楽しめる施設などに改修し、街の回遊性をさらに向上させる検討も始めており、今年度中に改修を具体化していきたい考えです。