大学進路部長からのメッセージ


資格取得のすすめ



金沢工業大学 進路部長
徳永 光晴


 資格と言っても、国家資格から民間のものまで、もしくは資格を持っていないと仕事ができないといった最難関の資格から、趣味に関することまでさまざまあります。
ここでは、みなさんの学業に関連する資格、大学卒業後も必要となる資格の取得を考えてみましょう。  

 なんでも資格を取得すればいいというものではありません。資格があれば「就職活動に有利だ」と思いなんでもいいから 資格を取得するというのは、逆に就職活動にマイナスとして働くことがあります。履歴書に仕事とはまったく関係ない、 例えば趣味の資格のみを記載した時、企業の採用担当者はどう感じるでしょうか? きっと、関連する資格があるのにそれを取らないで、まったく関係ないものを記載するのは、 この学生は仕事をどう考えているのかと思うに違いありません。

 その逆に意味のある資格を取得した場合、その資格をなぜ取得したのかという
理由が、 自分をアピールするストーリーとなり、 面談などで説得力が出てくると思います。なによりも実力の証明になりますし、就職活動の企業面談の時に、 「自分が進みたいキャリアを具体的に説明できる」ことに繋がるからです。

 では、どのような資格を取得したらいいのでしょうか?本学の自己開発センターが発行している本誌「LISENCE」を確認してください。そこに自分の所属する学科と関連する資格が記載されています。よくわからければ遠慮なく自己開発センターに聞きに行ってください。         

 また、資格を取得するためには、多かれ少なかれ時間をかけて勉強しなければ合格しません。4年生になってから慌てても時間が足りないと思います。できるだけ早く資格取得のスケジュールを立て、勉強をスタートするとよいでしょう。資格の試験は一年に1回しか開催されないものがあります。まず計画をたてることが大事です。         

 有用な資格を有しているということは、企業側から見ると、この学生は「勉強する習慣がある。実力がある。」と思うに違いありません。
履歴書に記載されている資格が、「自動車免許」だけではさびしいじゃないですか。みなさんがんばりましょう。


高専進路部長からのメッセージ

資格取得を目標に自己研鑽しよう


金沢工業高等専門学校 進路指導主事
南出 章幸

 「資格を取得しても仕事で使うかどうか分からない。」こんなことを学生から聞いたことがあります。 確かにみなさんが将来就職する企業が決まっていない段階では、その資格が業務上必要がどうかはわからないでしょう。  しかし、資格を取得するための過程はみなさんの自発的努力として企業から高く評価されることは間違いありません。 さらにこの努力の過程で、@時間管理能力が付く、A忍耐力や集中力が身につく、B自分自身に自信が付くといった 相乗効果が生まれます。 従って、資格の取得を目指すのは資格そのものにも価値があることに加えて、 資格取得を題材として自己研鑽ができるといったメリットがあるのです。

 それでは、高専の学生はどのような資格に挑戦していけば良いでしょうか。 高専が特に取得を奨励している資格は、電気電子工学科が第二種電気工事士と第三種電気主任技術者、 機械工学科が3級機械設計技術者、グローバル情報工学科がITパスポートと基本情報技術者です。 資格に関する情報はこの「LISENCE」および高専の「学生便覧」に詳しく載っていますので、 それらを参考に計画を立て、分からない点があったら高専の教員や自己開発センターに遠慮なく相談してください。 特に8号館2階にある自己開発センターでは、いつでも専門のスタッフがみなさんの質問や相談に対して適切な アドバイスやサポートを行ってくれますので大いに活用して下さい。

 一方、高専の低学年ではまだ専門を十分に学んでいないために、いきなりこれらの専門の資格取得は難しいでしょう。 まずは将来社会に出るために必要な素養に関する資格へのチャレンジを勧めます。 実用英語技能検定(英検)、日本漢字能力検定(漢検)、実用数学技能検定(数検)などがその資格です。 これらの検定試験は年に複数回試験が実施されるので、自分のスケジュールに合った受験時期を選ぶことができます。 低学年から資格に積極的にチャレンジする姿勢を身につけ、段階的に専門の資格取得を目指して下さい。

 最後に、目標を達成するための努力は、高専5年間の学生生活において人間力を高める貴重な経験となるはずです。 資格の取得を目指して自己研鑽に励むことを期待しています。