空間情報プロジェクト

空間情報プロジェクトの中で取り組むここのテーマに対する活動成果を以下に示します。

①リアルタイムGIS・GPS・ICタグを用いた高度空間情報社会の実現に向けた提案
 ならびに視覚障害者のための触地図利用促進の提案(最終成果PDFファイル)

 

 

②気球を利用した環境観測システムの開発(最終成果PDFファイル)

詳細な環境変化を捉えるためにさらに詳細な画像取得機能や高精度な3次元計測機能に改善することが求められる。気球に搭載できる荷重に制約があるため,高性能であればどのセンサでもよいというわけではなく,重さとのバランスを考慮しなければならない。さらに,気球は風の影響で不安定になるのでそれを安静化させる工夫が必要となる。
今回の実証実験から次の改善点がわかった。(1)センサを安定させるジャイロ機能の追加,(2)直接高度を計測するレーザー機器の搭載,(3)レンズ交換ができる高解像度カメラの利用,(4)デジタルビデオカメラによる連続撮影,(3)カメラ間距離を長くすることによる3次元計測精度の向上を図る。
 本プロジェクトでは,調査,基本計画の策定,プロトタイプシステムの開発,実証実験,フィードバックを通して実施されたが,当初思うような結果が得られなかったので,改良方法は学生同士で討議し,プロトタイプの開発,実証実験,改良を何回も繰り返した。開発した観測システムを地元の小中学生を対象としたサイエンススクールにて公開し,小中学生に画像解析を経験してもらった。本システムを開発した学生のみならず,サイエンススクールに参加した子どもたちにもKIT環境マインドが醸成されたと期待している。

 

③建築分野における3次元データ活用技術の活用(最終成果PDFファイル)
 1.木造伝統建築の改修工事における3次元レーザー計測データの活用
 2.歴史的景観保全のための環境アーカイヴ支援技術の構築
 3.建築教育におけるBIM(Building Information Modeling)アプローチの導入

「1」についてはプロジェクトベースではあるが、今後実際の改修工事と連動しながら、技術とデータの連携によるワークフローの変化、およびその効果を確認しなければなりません。
「2」については、景観行政に熱心な金沢市との連携はもとより、その効果を確認するためにプロジェクトベースにのせることが必要と考えられます。
「3」については、構法的側面だけでなく、環境・設備面に配慮した教育コンテンツの整備と授業での試験利用を行っていく必要があります。また、実践を通してBIMの導入を図っていきたいという学生の意見もあり、3次元オブジェクトCADを利用した設計・生産のケーススタディも進めていきたいと考えています。