平成25年度「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」採択 地域志向「教育改革」による人材育成イノベーションの実践

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お知らせ(平成27年度)

KITハッカソン2015
マイナンバーとIoTで世界は変わる

2015.09.20

内閣官房参事官補佐の中島氏や野村総研の梅屋氏が基調講演


基調講演で学生から質問を受ける中島氏

 本学アントレプレナーズラボで「KITハッカソン2015」が9月18日(金)から20日(日)にかけて開催された。ハッカソンとは「Hacking」と「Marathon」を組み合せたプログラミング主体のイベントで、ソフトウェア開発分野のプログラマ等が一同に参画し、短時間で集中的に使用に耐えるソフトウェアの開発や既存のソフトウェアの改善等に取り組むものである。KITハッカソンは、情報工学科の中沢実教授を中心に、ICT・RTを研究領域とする教職員の有志によって発足し、産学連携による教育研究の更なる特色化推進を目指している。

  KITハッカソン2015は、今年10月からいよいよ通知が行われるマイナンバーとIoT(Internet of Things)をテーマに、インターネット上で展開されるSSL・セキュリティ・電子証明書等の事業で活躍するGMOグローバルサイン(株)をメーン情報提供企業に招いて開催され、学生約40人が参加した。 ハッカソン初日に開催された基調講演には、内閣官房社会保障改革担当室 情報通信技術総合戦略室 参事官補佐の中島伸彦氏と、(株)野村総合研究所制度戦略研究室長未来創発センターの梅屋真一郎氏をお招きした。この基調講演部分については、社会的にマイナンバーへの関心が高まっている点を考慮し、オープン講座として位置づけ、ハッカソンに参画する学生以外にも、自治体職員、民間企業、市民、本学教職員等、総勢100人が参加した。

  講演では、マイナンバー制度の概要や社会に対してどのような影響を及ぼすのか、その中でそれぞれがどのような点に注意を払う必要があるか、更には、今後マイナンバーによって日本の社会がどのように変化するのか等について、詳しく解説された。

 とりわけ、全ての国民が持つことが可能となる個人番号カードやマイナポータルと呼ばれる個人のポータルサイトの存在は、大きな社会インフラの整備でもあり、国民向けの様々なサービスの創造やイノベーションの可能性を感じることができた。

 この基調講演を皮切りに、GMOグローバルサインをはじめとする、KITハッカソン2015参加企業から、各社が取り組む事業やサービスの特色について解説が行われ、後に学生によるアイデア創出が行われた。

 具体的には「徘徊老人を対象とした個人特定サービス」や「インターネット選挙に関連したサービス」「個人番号カードを活用したビックデータ関連サービス」等さまざまなアイデアが創出された。

 参加した学生は9チームに分かれそれぞれが創出したアイデアに基づいてプログラミングやモノづくりに取り組んだ。チームの中には学生と社会人と教員によって構成されるチームもあり、お互いの強みを活かしたチーム活動が繰り広げられていた。

  今回参加した学生は2年次から3年次が中心であり、プログラミングスキル等に不安を抱える学生も参加していたが、参加企業のエンジニアによるサポートもあり3日間の中で何とか形にすることができていた。


チームに分かれプログラミングづくりに
取り組む学生たち

 最終日にはこれまでの活動成果を発表し審査員からのフィードバックをいただく審査会が行われ、最優秀賞には、自転車を用いた金沢市内観光を活性化させることを目的に、個人番号カードを用いて自転車のカギの開け閉めが可能なレンタサイクルや、自転車に取り付けられたセンサーによる位置情報取得等による、観光ビックデータ解析を行うシステムを開発したチーム「強がりペダル」(情報工学科2年次+3年次によるチーム)が輝いた。

 KITハッカソンの開催は今回で3回目となる。学生の最終的なプレゼンテーションや開発した成果物を見ると、毎年レベルアップしていることが確認できる。また、短い時間の中で成果を残さなければならない厳しい環境や、企業のエンジニアや教員が混在するコミュニティが、学生にとって明確な目標をセットする良い機会となっている。

  今後も、KITハッカソンを継続的に開催し、地域発イノベーションに向けた人材育成拠点づくりを目指して教職員一丸となって取り組んでいく。

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