平成25年度「地（知）の拠点整備事業(大学COC事業)」採択　地域志向「教育改革」による人材育成イノベーションの実践

Cool Kanazawaコンテンツの創造と その科学的基盤づくり
ホクリク･エンタメフェス2015

イノベーションでフォーラムに耳を傾ける来場者

　近年、ゲーム業界では制作されたゲームで遊ぶ時代から、プレイヤーがゲームを創ることができ、より独創的なコンテンツ制作が求められている。また北陸は「花咲くいろは」などの優良コンテンツ制作で全国的に知られている地域であり、地方都市北陸からアジア・世界にエンターテインメントを発信できる時代となっている。

　 Cool Japanで知られるエンターテインメントの大きな位置づけにある北陸と、東京や大阪の大都市のそれぞれの企業関係者、大学関係者が個別ブースを設け、北陸における産学連携のモデルケースとして、エンターテインメント産業における人材育成をテーマした「ホクリク・エンタメフェス2015～アニメ×コミック×ゲーム×？＝エンタメ聖地～」としたフェスが２月28日(土)午後12時から５時まで多目的ホールで開催され、学外参加者、学生、教職員、およそ500人が参加した。

　 今回のイベントはコンテンツ制作を科学的に設計する研究に取り組む金沢工業大学、金沢工業高等専門学校、「花咲くいろは」の制作会社の(株)ピーエーワークス（富山県南砺市）、ゲーム会社の(株)グランゼーラ（石川県金沢市）、誰もが高度なゲームを制作できる開発環境を提供するUnity（本社：サンフランシスコ。日本法人ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社 東京都港区）が連携した地域住民参加型のフェスティバルであった。

　当日は、会場前方のステージでは「イノベーションセッション（フォーラム）」を午後１時から５時までとして、講演（キーノート）とイノベーションセッション（パネルディスカッション）と、会場全体では、イノベーションソリューション（マーケット・展示）を正午から５時までの二つの形式で進められた。

ゲームの中身を説明する本学の学生（電子計算機研究会）

　設けられた33の個別ブースでは、本学、他大学の学生団体コンテンツマーケットや作品展示発表、出展企業（団体）によるプロダクツ・コンテンツの展示などが行われ、Cool Kanazawaプロジェクトメンバーの活動成果がポスターセッション形式で発表された。

　北陸地域のコンテンツ制作学生団体やエンターテインメント企業、ものづくり・ICT企業、エンターテインメントに関心の高い一般参加者や学生が一堂に会し、エンターテインメントを楽しむプレイヤーとエンターテインメントを創るクリエイターが同じテーブルで対話を重ね、数人単位で全員がチームを組み、この北陸からアジアや世界に発信できる新たなエンターテインメント創造にむけて、アイデアを創出する試みが行われた。

　参加者からは ・エンターテインメントにおける人材育成をテーマに地元企業やユニティ、グランゼーラが議論するのはこれまでにない！ ・アニメーション会社ピーエーワークスが出展するフォーラムはない。次回もあるのであれば、ぜひ、参加したい。 と多くのリクエストをいただいた。

　 今後プロジェクトでは企業との連携による学生の気付きや成果の報告の機会を設け、地元エンターテインメント関係者の知識・スキルアップにつながるフォーラム、セミナーの企画を検討し実施したいと考える。