平成25年度「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」採択 地域志向「教育改革」による人材育成イノベーションの実践

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お知らせ(平成26年度)

第5回空間情報セミナー
学生が研究成果を発表 

2015.01.16

参加企業の方々に研究テーマを説明する学生

 平成26年度第5回空間情報セミナーが、1月16日(金)午後2時から12号館アントレプレナーズラボイノベーションホールで開催された。このセミナーは、環境土木工学科の鹿田正昭教授が中心となって推進する産学連携教育研究プロジェクト「空間情報プロジェクト」の一環として今年度は全5回のセミナーを開催している。

 毎回、大手航測コンサルタント・建設コンサルタントやICTメーカーなどの企業から空間情報分野の先進的事例紹介、最新技術方法を得ることができ、プロジェクトに参画する学生、北信越に所在するさまざまな分野の企業の技術者にとって学びの拠点となっている。
今回は2人の方から情報提供をいただいた。東日本総合計画(株)荒井一樹氏からは「都市区画整理事業における地理空間情報の活用」と題した講演をいただき「土地区画整理事業は測量部門を初めとして事業の大部分が空間情報技術に支えられ、今後、具体的な新技術としてUAV(無人航空機)や地上型3Dレーザースキャナによる測量も導入されるだろう」と述べた。

 東京大学大学院新領域創成科学研究科の齋藤馨教授から「サイバーフォレスト:多地点自然地ライブモニタリング&アーカイブと全球感」と題し講演をいただいた。

 サイバーフォレストとは、東京大学の秩父をはじめとした演習林に、定点観測のロボットカメラをつけて、四季の森林の様子を動画で記録したものである。現場の記録をデジタル化しておくことによって、森林の様子を点でなく線でとらえることができる「森林環境のモニタリング」を続け、記録データを近県の小中学生に発信し遠隔授業を行うなど、教育の場での利用についても紹介された。

 今年度最後のセミナーには、例年どおり空間情報プロジェクトに参画する学生の研究成果発表も行われた。プロジェクトに参画する企業と同様に、学生は産学連携による空間情報分野の研究成果の発表を、ポスターセッション形式で行った。2月にはプロジェクトデザインⅢ公開発表審査会を控え、今回の研究成果発表は事前の公開発表の場となっている。発表した学生とその研究テーマを以下に示す。

研究室 研究テーマ 発表学生
鹿田研究室 地理院地図の有効活用 小高 伊織
津幡町のハザードマップの作成 岡本 拓也
徳永研究室 異なる色空間におけるレーザー受光強度の特性 沖 智紀
UAVによる三次元モデルの比較 久世伸明、小阪卓也
土田研究室 防災放送の実用的訓練システムの構築 上坂恭平、裏野剛史、中西大貴
金沢市内の公共的茶室のデータベースとマップの作成 中村友理恵、安田大輝、矢田千晶
下川研究室 モバイル型小型3Dスキャナーの活用実験 平山英幸、高野紗綾
建築系BIM先端技術・事例の調査報告 廣瀬寛騎、白井琢麻


 学生は成果物や模型を展示しながら発表を行い、参加者であるプロの技術者の前に緊張した面持ちで、研究の背景から研究成果の技術的な内容におよぶ質問に対して一生懸命に答えていた。社会人・専門家との交流が促進され、学生にとって有益な学びの機会となった。

 来年度においても、空間情報分野の先進的な事例紹介や新たなビジネスの事例の発表、地元企業の取り組み事例の紹介を通じて、大学(学生)、企業、自治体および地域住民が研究、教育、地域イノベーションに向けて相互啓発の場となるよう積極的に支援していきたい。

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