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大学院博士前期課程2年の田中祐貴さんが日本材料学会全国大会で優秀講演者に

田中祐貴さん(左)と宮里心一教授大学院工学研究科博士前期課程・環境土木工学専攻2年の田中祐貴さん(宮里心一研究室)が、5月27日から28日までの2日間、名城大学で開催された平成29年度日本材料学会全国大会第66期学術講演会において、「優秀講演者」に表彰されました。この講演会には、全国の産官学から、約千名の材料工学に携わる技術者・研究者が集まり、187編の講演がなされました。このうち、35歳未満の講演者に対して厳正なる審査を行い、社会人を含む8名の優秀講演者が表彰対象に選ばれました。

田中祐貴さんはプロジェクトデザインⅢ(卒業研究)から継続して、補修工法として汎用されている断面修復後における、鉄筋コンクリートの再劣化に伴う腐食を抑制するテーマを産学協同で取り組んできました。今回の講演はその成果のひとつであり、道路管理者である西日本高速道路メンテナンス関西と、材料開発メーカーのコニシと、本学の3者による研究を、田中祐貴さんが主体となって推進し、講演するに至りました。丹念な準備に基づく発表に加え、会場からの質疑に対して丁寧に応答しました。研究室の多くの先輩達が国内外の受賞実績を有するなか、昨年度の石井一騎さんに継ぐことを目標に、これまで努力を続けてきました。

【講演題目】

「打継用エポキシ樹脂接着剤を用いたマクロセル対策工の適用可能性評価試験」田中祐貴、宮里心一教授、畑中達郎(博士後期課程環境土木工学専攻3年)、堀井久一(コニシ㈱)、岩橋啓行(西日本高速道路メンテナンス関西㈱)

【講演要旨】

老朽化により変状した道路橋床版においては、モルタルを打継接着することにより補修される。しかしながら、稀にマクロセル腐食が生じて再劣化が発生する。そこで、打継接着を行う際にエポキシ樹脂を用いることにより、母材と補修材の間の電気抵抗を増加させて、腐食を抑制するアイデアを提案し、実験的に検証した。本研究の結果、エポキシ樹脂接着剤を打継面に塗布し、断面を修復した場合、マクロセル腐食を抑制でき、かつ付着強度も増加できた。

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