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胃ろうにおける栄養剤注入を補助する支援装置を提案。
国際会議IEEEで大学院・機械工学専攻2年の伊藤栄大さんがポスター賞を受賞

10月11日から14日に京都で開催された国際会議「2016 IEEE 5th Global Conference on Consumer Electronics」(GCCE 2016)(*)において、大学院 博士前期課程 機械工学専攻2年の伊藤栄大さんがOutstanding Poster Awardを受賞しました。

伊藤さんは「Force Control of Assistive Devices for Feeding Gastrostomy」(胃ろうによる食事のための支援機器の開発と力制御に関する研究)のタイトルでポスターセッションを行いました。ポスターセッションでは、一般の研究者も含めて88件の発表があり、そのなかから6件がOutstanding Poster Awardとして選抜されました。Outstanding Poster Awardのなかから、さらに1位から 4位までが順位づけされ、伊藤さんは4位に選ばれました。

GCCEに投稿された論文は401件で、採択率は66%でした。IEEEの国際会議において論文が採択され、一般の研究者を含めた発表の中から受賞したことは大きく評価できます。

論文「Force Control of Assistive Devices for Feeding Gastrostomy」の概要

口から食事をとれない方々は、胃ろう(PEG)用チューブを通して直接胃の中に栄養剤を注入します。食道への逆流を防ぐため栄養剤の粘度はとても高く、注入するために加圧バッグを使用します。加圧には40[kPa]という大きな力が必要で、加圧の作業は看護師や介助者にとって負担になっています。この作業負担を軽減するため、持ち運びが簡単にでき、スイッチひとつで加圧ができる支援装置を提案しました。必要な加圧を終えると自動で停止する安全機能を備え、新しく開発した制御技術を応用しています。今後実用化に向け、更なる改善を図ります。

* 「IEEE」は米国電気電子学会。電気・電子分野における世界最大の学会で、世界約150か国に38万人以上の会員がいます。「Global Conference on Consumer Electronics (GCCE)」は、IEEE内の家電分野の分科会「Consumer Electronics Society」が主催する国際会議。

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