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学生セッションで唯一、日本工学教育協会研究講演会「発表賞」受賞。
心理情報学科と経営情報学科の学生による地域商店活性化プロジェクト

 

平成28年9月5日(月)から7日(水)にわたって大阪大学吹田キャンパスで開催された日本工学教育協会の第64回工学教育研究講演会において、心理情報学科と経営情報学科の学生による地域商店活性化プロジェクトの活動成果を発表した「デザイン思考とマーケティング手法に基づく地域活性化」が発表賞を受賞しました。


発表賞は280件の発表のなかから、座長・聴講者の投票をもとに講演会委員会による審議の結果、6件に授与されたもので、学生が発表を行う学生セッションでは唯一の受賞となりました。



受賞発表のもととなった活動は、金沢工業大学の平成26年度・27年度文部科学省「地(知)の拠点整備事業(COC)プロジェクト」の一つである「マーケティング調査法講習会による野々市市の商店街活性化プロジェクト」で、平成28年度も「マーケティング調査による商店街活性化プロジェクト」として継続して活動しています。


今回受賞した発表は、地域商店街活性化プロジェクトの取組みとその教育効果を学生の目線から報告したもので、発表内容は心理情報学科3年の酒井悠至さん、前田大地さん、滝本健太さん、岡崎雄也さんらが携わりました。


本プロジェクトは、(1)アンケート講習会、(2)地域商店の調査コンサルティング活動、という2つの活動を大きな柱としています。


アンケート講習会では、プロジェクト参加学生が講師となり、地域商店関係者にアンケートの作成・実施・集計・分析を教えました。
金沢工業大学では知識の定着をめざした「学生が得意分野を教えあう(Teach Others)」独自のアクティブラーニングを実施しており、社会人に教えることは、より深い学びにつながります。


さらに地域商店の調査コンサルティング活動では、講習会を受講した商店の中から希望を募って、それらの各商店の要望に対して、担当する学生を決めて個別に対応しました。
商店側の要望を聞き取り調査等で学生が把握し、その後に、その要望に関する顧客調査を実施。この調査に基づいた経営改善を提案して、この提案が商店に受け入れが承認されれば、改善にも積極的に関与するもので、これらの調査~提案~実施の繰り返しの一連のマーケティング活動は、イノベーションを生み出す人間中心の設計手法である「デザイン思考」(Design Thinking)の実践そのものといえます。


多数の聴講者が臨席した発表では、活動の概要の他に、活動を通じて成長した学生の能力やスキル、地域商店からの好意的な評価などについても報告され、発表後には活発な質疑が行われました。
そして本発表の教育としての有用性・有効性や地域活性の取組のユニークさが多数に評価され、学生セッションで唯一の受賞となりました。



*「デザイン思考」(Design Thinking)
イノベーションを生み出す人間中心の設計手法です。
以下のプロセスで進めていきます。

1.ユーザを観察・調査して解決すべき問題を特定
2.その問題の解決案のアイデアを導き出す
3.解決案に基づくプロトタイプ(試作品)を作成
4.ユーザーからプロトタイプのフィードバックを得て、より良い解決策にブラッシュアップ



金沢工業大学では2011年より工学教育の事実上の世界標準である「CDIO」(Conceive、Design、Implement、Operate)に日本の大学では唯一加盟しています。2012年からカリキュラムの主柱であるプロジェクトデザイン教育を刷新し、顧客の要望調査等を通じた問題発見、解決策の創出から、プロトタイプとして具体化し実験・検証・評価するまでの一連のプロセスを全学生必修で行っています。


 

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