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金沢工業大学の学生4人による食事支援ロボットの研究が韓国で行われた「Engineering Education Festa 2012」で3位入賞

金沢工業大学の学生4名による食事支援ロボットの研究プロジェクト「Meal Support system」(Team KIT)が、11月22日(木)・23日(金)に韓国のKINTEX(韓国国際展示場。ソウル郊外 京幾道高陽市)で開催された「Engineering Education Festa 2012」(工学教育フェスティバル2012)国際セッション(「Capstone Design Fair International Session」)において、ブロンズメダル(3位)を受賞しました。

受賞したメンバーは、大学院機械工学専攻博士前期課程(修士課程)1年の葛原卓さん(岡山県出身)、小澤智さん(兵庫県出身)、荻野浩二さん(京都府出身)、松本俊哉さん(奈良県出身)の4人。

 

 

4人は学部4年次の卒業研究(プロジェクトデザインIII)で食事支援ロボットの研究に取り組みました。食事支援ロボットは手足を使えない重度障害者のために開発されたもので、音声入力および口の開閉による操作により、自らの意思で食事や飲料摂取ができます。このロボットを使用することで、介助者の支援がなくとも食べたい物を自由に食べたり、飲物を飲んだりすることができ、自分のペースで食事をすることができます。また介助者の負担軽減にもつながります。

今回受賞した研究は、この卒業研究(プロジェクトデザインIII)の成果をまとめたもので、製作したシステムの完成度や当日のプレゼンテーションと質疑応答の結果が高く評価され、国際セッションにエントリーされた30のプロジェクトの中から見事ベスト3に選出されました(注)。

(注)日本から2大学5チーム、米国から3大学3チーム、中国から2大学3チーム、インドネシアから2大学3チーム、マレーシアから1大学1チーム、シンガポールから1大学1チーム、韓国から13大学14チームが参加。1位、2位は韓国の大学。3位は金沢工業大学とインドネシアの大学が受賞しました。

 

 

食事支援ロボットの研究プロジェクト「Meal Support system」(Team KIT)の概要

高齢化が進む日本では、障害を持つ高齢者を支援するロボットの潜在的需要が拡大していますが、製品化されたロボットは少なく、高価であることが問題となっています。また自立生活を支援することを目的とした支援機器の制御技術の研究や検証も十分ではありません。そこで本プロジェクトの目的は、上肢に障害を持つ方を対象とした食事支援システムの提案にあります。

 

1)飲物支援ロボット

飲物支援ロボットは、ロボットアームの先端にコップを持つ把持機能とカメラを搭載したもので、唇の位置を認識して飲物を口元まで運びます。使用者は口の開閉だけでロボットアームを制御することが可能です。

 

2)食事支援ロボット

食事支援ロボットはスプーンと4皿が載せられた回転式のテーブルから構成されています。利用者が声で食物を選択すると、ロボットアームが口元まで食物を運びます。このシステムは触覚センサを使わずに制御していることが特徴で、スプーンが唇に接触すると自動的に止まります。また、舌を大きく動かすとスプーンをもとの位置に戻すことができます。

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