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心一つに合奏、響く


 KITの吹奏楽部は毎年4回、県内の老人ホームや養護学校に赴き訪問演奏会を行っています。演奏会では、吹奏楽用の曲だけでなく年代に合わせた選曲を行い、演歌・歌謡曲メドレーや金沢にゆかりのある曲、アニメソングなども演奏しています。また、演目の途中で部員による楽器紹介やアカペラでの合唱なども行われ、聴く人を楽しませる工夫が随所に見られました。訪問先の方々は毎年この演奏会を心待ちにしており、中には「昨年聴いたあの曲がもう一度聴きたい」とリクエストをくれる方もいました。吹奏楽部の演奏は毎年観客の心に深い感動を与えています。この活動は、先代の部長が高校時代に行っていた訪問演奏を当時の部員に話したことがきっかけで5年程前から始められました。今では吹奏楽部の良き伝統となっています。
 平成22年度初の演奏会は4月24日(土)に能美市にあるデイサービスセンター『みのり倶楽部みつや』で行われました。この演奏会には2・3年生で編成されたメンバーで演奏会に臨みました。観客の入居者の方々は、自分の知っている曲が演奏されると一緒に口ずさんだり、体でリズムをとったり、思い思いの方法で演奏会を楽しんでいました。施設に入居している方に感想を聞くと「普段は生の音楽に触れる機会が無いので今日の演奏会はすごく嬉しかった。また来年の演奏会が楽しみだ。」と笑顔で答えてくれました。
 二回目の演奏会は5月22日(土)に白山市にある特別養護老人ホーム『松美苑』の中庭にある野外ステージで行われました。4月に新しく入部した新入部員にとっては初めて観客を目の前にした演奏会であり、普段と違う環境のせいもあって、開演前には緊張した様子が伝わってきました。しかし、演奏が始まると開演前の緊張もほぐれ、観客と奏者が一体となって演奏を楽しんでいました。二回目の演奏会に初めて参加したパーカッション担当の石井真理子さん(1年)は、「中学以来の演奏会で非常に緊張しましたが、どこかに訪問して演奏するのは初めてで楽しむことが出来ました。これからはパーカッションの一人として会場の観客と私たち奏者を一つにして盛り上げられるようになりたいです。」と今後の目標を話してくれました。
 演奏会の帰りに吹奏楽部部長の横山祐樹さん(3年)は、「この訪問演奏会で観客のみなさんに、普段なかなか聴くことが出来ない生の演奏による音楽を聴いてもらいたいです。そして演奏を聴くことで少しでも私たちの元気を分けることが出来れば嬉しいです。部員のみんなにはボランティアの体験を通じて奉仕の心をはぐくんでもらうと同時に、人前で演奏することに慣れてもらいたいと思います。これらの演奏会の積み重ねと日々の練習の成果を、目標としているコンクール(7月25日から行われる全日本吹奏楽コンクール石川県大会)で全て出しきれるように頑張っていきます。」と今後の抱負を語ってくれました。
 この他にも、平成22年度は6月5日(土)に『ケアハウス剣崎』で演奏会が行われ、この後は11月に石川県立明和養護学校での演奏会を予定しています。


学友会 広報委員会

 

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