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国内初。木村研究室、佐藤工業、西日本高速道路による技術が試験導入へ(2/5)

繊維シートによるトンネル覆工コンクリートのはく落防止技術
新設の山岳トンネルで国内初適用


佐藤工業株式会社は、佐藤工業・若築建設JVが施工を担当する東九州自動車道 中山工事のトンネル区間において、繊維シートによる覆工コンクリートのはく落防止技術を試験導入しました。


これまで、山岳トンネルの補修・補強工事において、覆工コンクリートを繊維シートや金属性のメッシュなどで補強する方法は実用化されていますが、新設の山岳トンネル工事への適用は日本国内において初めてのこととなります。


当技術は、トンネルの維持管理や補修費の軽減を図り、佐藤工業が金沢工業大学 環境・建築学部環境系環境土木工学科 木村定雄教授、西日本高速道路株式会社と共同で開発してきたものです。

トンネル工事イメージ
*スプリングライン:トンネル内空断面で最も幅の広い場所


【技術の概要】
本技術は、覆工コンクリートを打設する際に用いるセントル(長さ10m前後のトンネル断面形状の移動式型枠)両端部のアーチ部分に、耐アルカリガラス繊維やアラミド繊維などのメッシュ状のシートを敷設してコンクリートを打設するもので、特殊な施工機械は不要です。
本技術導入の効果として、繊維シートとコンクリートが一体化した構造とすることにより、特に弱点となりやすい覆工コンクリートの施工目地付近のひび割れに対する抵抗性の向上を図るとともに、経年劣化等でコンクリートにはく離が生じた場合でも繊維シートがコンクリート塊を引き止めることができます。


【開発目的と経緯】
一般に、トンネルの二次覆工コンクリート打設は、セントルに設けられた検査窓と呼ばれる約50cm四方の開口部から行いますが、アーチ天端部分の打設時には、全ての検査窓を閉めて専用の打設口からコンクリートを圧入、充てんします。このため、コンクリートの充てん度合いや締固め具合を目視で確認しながら作業をすることができず、特に施工目地付近が弱点となりやすいという課題がありました。
また、近年コンクリートそのものの品質や耐久性の向上は図られていますが、車両の通行や地震による振動、温度変化、乾湿の繰返し等の影響を排除することは難しく、長期間にわたるコンクリートの劣化を止めることは困難となっています。


佐藤工業では、トンネルの品質向上に加えて、万一に備えるリスク軽減・防止技術が必要であると考え、覆工コンクリートにはく離が生じた場合でも、繊維シートでコンクリート塊が落下することを防ぐ技術に着目し、金沢工業大学の木村教授と共同で、繊維シートの材質やセントルへの固定方法、繊維シートによるコンクリート塊の引き止め性能などについて共同で実験を重ねてきました。
また、繊維シートによるコンクリートのはく落防止技術について、早くから注目していた西日本高速道路株式会社の協力を得て、繊維シートの敷設箇所や固定方法について改良を加え、試験導入するに至りました。


【環境土木工学科 木村定雄研究室ホームページ】
http://www2.kanazawa-it.ac.jp/kimura/

 

2009年2月5日UP

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