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平成24年度(2012年度)FD研修会

FD研修会の趣旨とテーマ

 今年度(平成24年度)は、今年からのスタートした第5次教育改革の一環としての4学部に対応した数理教育に関し、『平成24年度からの木目細かい4学部対応の数理教育の課題と今後の対応』をテーマに、シラバス、教科書、授業運営、課外学習などについて討議、意見交換を行った。
 また討議・意見交換の材料・資料の収集のため、事前にアンケート調査を行った。

FD研修会での討議のポイント

  • 平成24年度の数理科目(線形代数を含む)のシラバスについての討議・意見交換
  • 同・教科書(統合課題を含む)についての討議・意見交換―すでに提案された教科書の改善については、執筆者に提案済みであり、重要な点を討議します。
  • 同・授業運営(総合力・ラーニングの観点)についての討議・意見交換
  • 課外学習(授業支援講座(Jプロ)数理ミーティングを含む)についての討議・意見交換

研修会の運営

■事前準備

  • 討議・意見交換の資料として、事前にアンケート調査を行い、意見等を収集した。

■事前学習

 「アンケート調査のための事前検討の資料」

  • 平成24年度(前学期)の4学部対応の数理教育のアンケート集計結果
  • 平成24年度新入生の学力診断、学習履歴、学習動機・意識調査結果

■研修会当日

12月1日(土)と12月2日(日)の2日間にわたり、グループ討議、全体討議を行った。

■フォローアップ

  • 研修会で出たグループの提案・意見をアクションアイテム(A/I)として整理し、課程会議で報告する。その後、学事運営会議(主任、副主任、教務部委員で構成)で討議し、平成25年度の数理教育にFD研修会の提案事項を反映する。
  • 最終的に、数理工教育研究センターの全体会議で、結果を周知する。

FD研修会のまとめ

  1. 前学期の4単位必修科目に関して、各科目でのシラバス、教科書、授業運営などでの課題がかなり明確になり、次年度での改善など早急に詳細検討を続ける。特に、数理ミーティングの評価が高く、次年度も続けるべきとなった。ただし、その負担についてはコマ数に考慮する仕組みを作るよう指摘された。また、学部によっては学習内容の高度化も必要だという意見もあった。
  2. “線形代数Ⅰ”に関して、シラバス、教科書の改善要望が明確になった。また、学部間での基礎学力や学習履歴の差異を考慮すると、全学共通のシラバスの運用がかなり困難であることが共通認識された。次年度には習熟度別クラスにする、共通シラバスの学部対応の運用などを検討することとなった。また、授業外での学習支援の充実も必要であるとの意見もでた。
  3. 授業運営全般について、90分授業のメリットを生かし、総合力・ラーニングとしての演習の徹底、黒板での発表、学生同士での教えあいやプリントによる予習・復習の充実など、各教員の創意工夫でいろいろな形態の授業が運営されている。また、習熟度別の授業運営は教員、学生にとって、評価が高い。(後学期に関しては、別けない方がいいという意見もある。) 今後、総合力・ラーニングに関し、課程での横通しを行い、組織的なものに展開することが課題である。
  4. 学習支援に関して、センター利用が今年に入って従来に比べ大幅に増えた。その背景として。講座や個別指導での丁寧な学習指導が学生の学習態度を活性化していることがある。課題としては、新23号館の活用として、1階を利用して学生同士の学び合いの場(自習室など)を設ける、物理実験・科学実験ができる場を設ける、さらにそのサポート役に学生チューターを育てるなどの提案がある。
  5. その他に基本的な学習力が身につく方法として、『他の人に説明できるくらいの理解に結び付けられるノートを作らせよう』という提案があった。